2008年10月07日
原油バブル崩壊

NY原油市場の見方=原油バブル崩壊、50ドル近辺まで下げる可能性も
6日、NY原油先物相場は急落し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近11月物が前週末比6.07ドル安の1バレル=87.81ドルで取引を終了。90ドル割れは2月以来で、年初来安値86.11ドルの更新は時間の問題となってきた。
世界的な景気減速が石油需要減少懸念につながっており、IEA(国際エネルギー機関)の09年原油需要予測も下方修正が続く。IEAは9月の石油市場月報で、09年の世界需要予測を08年予測比1.0%増の日量8764万バレルとしているが、今後さらに引き下げる可能性が高い。OPEC(石油輸出国機構)のヘリル議長が、原油相場の下落が09年も続くとの見通しを示していることからも、OPECは、減産を行っても価格下落を止めることは難しいとの見方をしていることが分かる。
原油上昇相場のけん引役だった年金基金など、長期資金を運用するインデックスファンドは資金を引き揚げにかかっており、短期筋のヘッジファンドは銀行が資金を貸し渋っているため資金的に窮地に陥っている。特にヘッジファンドは現金欲しさにロングポジションの手じまいを加速させており、この流れは止めようがない。
07年1月に始まった原油バブルは完全に崩壊した。では、この下落はどこまで続くのか。まず最初のポイントは80ドルだ。世界の石油需要は下方修正が続くだろうが、現状では依然ひっ迫気味。生産国に供給余力がそれほどあるわけではなく、金融パニックが収まれば再度需給に目が向く。07年秋から08年初頭までもみ合った80ドル前半を割れば、OPECでも強硬派が減産を主張しそうで、このあたりでひとまず落ち着きそうだ。
しかし、需要減少が予想以上に進み、信用収縮も止まらなければ原油価格の下落も終わらない。その場合、OPECが以前に主張していた「原油適正価格」60ドルが次のメドか。そこを突破すれば、史上最高値147ドルへの上昇の起点となった07年1月の50ドルが視野に入る。金融危機から始まった景気悪化は、予想を超えて進行しており、50ドル近辺まで下落することは十分考えられる。
(モーニングスター原油担当記者)
[ 株式新聞速報ニュース/KABDAS-EXPRESS ]
提供:モーニングスター社

