2008年06月14日 15:45
だが、問題も浮上した。LRは生地が極薄なこともあり、「4回目の着用で破れた」と証言。レース中に脇の下の部分が裂けたという。
LRは1着6万6000円とお値段も破格。3レースで着古したとなれば、1レースに2万2000円も費やした計算になる。性能の高さは実証済みとはいえ、「それにしては高いね」と困り顔。お金で買えないメダルのために、多少の出費は覚悟する!?
英スピード社の水着「レーザーレーサー」(LZR)に新たな問題が発覚した。欧州遠征を行っていた競泳の北京五輪日本代表・伊藤華英(23=セントラルスポーツ)ら3選手が13日、成田空港に帰国。LZRを着て二百メートル背泳ぎで自己ベスト2分8秒80をマークした伊藤は「だいぶ感覚も慣れてきたんですけれど、破けて水が入ってきました」と、レース中に脇腹部分が裂けたことを明かした。
その水着を着て泳いだのは通算4レース目だった。LZRは抵抗をなくすため縫い目がなく、超音波による特殊な溶着技術で生地を張り合わせている。強烈に締めつけているため消耗も激しく、耐久性には優れていないようだ。女性用は1着6万9300円。「高いんですけど、何回も着られないですね」と伊藤。女子選手にとっては裂け目が広がって“ポロリ”となったら一大事。気になったらレースに集中できなくなる。鈴木陽二コーチも「デリケートな水着なので、注意しなければいけない」と話した。LZRは長時間着用すると「足がしびれる」などの声もあるだけに、取り扱いには十分注意が必要だ。