2008年06月20日
京風エコカー
![]() 家庭用電源で充電できる、トヨタ自動車のプラグイン・ハイブリッド車。今後はリチウムイオン電池を搭載する計画=10日、東京都江東区〔共同〕 |
次世代環境対応車である電気自動車などの量産を目指し、自動車メーカー各社が搭載電池の開発を急ピッチで進めている。ガソリン価格の高騰や環境意識の高まりを背景に、電池事業が得意な電機メーカーも巻き込んだ“開発ブーム”の到来ともいえそうだ。
環境対応車に搭載される動力源としては、リチウムイオン電池が本流とされる。このため自動車・電機メーカーはそれぞれ陣営を形成。2009年以降、共同開発するリチウムイオン電池の量産計画を相次いで打ち出している。
10年度に日米市場で電気自動車を投入する日産自動車。カルロス・タバレス副社長は「(排ガスがない)ゼロエミッション車の時代が迫っており、コスト競争力がある電池をさまざまな自動車メーカーに提供したい」とリチウムイオン電池の量産体制の確立に意気込みを見せる。
主な陣営としては、(1)トヨタ自動車と松下電器産業(2)日産とNECグループ(3)三菱自動車とジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)(4)ドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループと三洋電機―などが挙がる。
三菱自なども電池の供給を受け、電気自動車を09年から国内市場で売り出す方針だ。
搭載電池は電気自動車やハイブリッド車、燃料電池車の「心臓部」。「地球温暖化の影響で環境対応車の普及に世界的な期待も強まっている」(業界関係者)が、依然高価な電池価格を引き下げるためには大量生産が不可欠な条件となる。
各社がさらに合従連衡に動くとの見方も浮上しており、「エコカー」の普及に向けた次世代電池の開発競争は一段と加速しそうだ。〔共同〕
![]() 竹素材の伝統工芸を車体に取り入れた電気自動車の試作車=18日午後、京都市左京区の京都大 “京風エコカー”披露 10分充電で10キロ走行京都大と日米のベンチャー企業8社が共同開発し、車体のほとんどが木製で座席やドアに竹が素材の伝統工芸を取り入れた電気自動車の試作車が完成、京大で18日、披露された。 1人乗りで、リチウムイオン電池約170個と蓄電器を組み合わせて動き、家庭用コンセントで10分間充電するだけで約10キロ走る。走行音はほとんどなく、最高速度は時速50キロ。急な加速もできる。制作費は約100万円。 全長1・9メートル、車高1・7メートル、幅1メートルと小型だが、今後、観光地のエコカーなどとして利用できるよう、実用化を目指して大型化を図る。 京都大の松重和美副学長は「先端技術と伝統技術を融合させて、環境の大切さを京都から発信していきたい」と話している。 |
会計検査院は18日、税金の無駄遣いなどを指摘した過去の決算検査報告により、
財務上の改善効果が1年間で3367億円に上ったとする試算を公表した。
試算は、検査院の指摘を受けた官公庁が過大な補助金を返還したり、経費を節減したりするなど財務面でプラスになったものを集計。一方、施設や制度の利用率向上や、検査によるけん制効果など数字に表れないものは含まれない。
試算によると、2001~05年度の検査報告で指摘され、法改正などを経て、07年の検査で是正が確認されたものが27件、約3235億円に上る。
このほか、06年度の検査報告で指摘された不正な経理や過払い補助金など、すぐに返還されたものが321件、約84億円、指摘がなければ無駄遣いが続いた可能性があったものが70件、約46億円あった。

電気自動車で目指せ洞爺湖!
日本EVクラブが出発式
![]() 「CO2削減EV洞爺湖キャラバン」で走行するEV車両と、日本EVクラブの舘内端代表(中央)ら=20日 |
洞爺湖サミットを前に電気自動車(EV)の普及を目指す市民団体「日本EVクラブ」が20日、東京から北海道・洞爺湖までの約840キロメートルを電気自動車で走行する「CO2削減EV洞爺湖キャラバン」の出発式を開催した。走行するEVは三菱自動車工業の「i MiEV」、富士重工業の「R1e」の2台。途中、各地で充電をしながら、洞爺湖を目指す。出発式には松沢成文・神奈川県知事や、音楽プロデューサーの松任谷正隆氏、ラジオパーソナリティーのピストン西沢氏、演出家のテリー伊藤氏らも駆けつけ、CO2削減の重要性や、EVへの期待を語った。キャラバンは26日まで。
![]() 日本EVクラブの舘内端代表 |