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2008年08月03日
コメやリンゴ品質低下

農作物、温暖化の影響じわり コメやリンゴ品質低下、日経調査
コメや果物などの農作物に、地球温暖化の影響とみられる被害が広がっている。日本経済新聞が47都道府県を対象に実施した調査では、コメの品質低下が西日本を中心に深刻化。リンゴやミカンなどにも影響が出ていた。一方、関東地方では南国特産果物の栽培研究も始まっており、温暖化が農業地図を変えることになりそうだ。(詳細を4日発行の「日経グローカル」に)
近赤外線を吸収する葉緑素、世界中の水域に分布 海洋機構発見
葉緑素のうち通常の光合成では利用されない近赤外線を吸収するクロロフィルdが、地球上のあらゆる水域に分布することを、海洋研究開発機構の研究チームが突き止めた。従来、ごく一部とみられていた近赤外線で光合成をする生物が、想定以上に多く存在する可能性があるという。成果は米科学誌サイエンスに1日発表した。
植物やバクテリアによる光合成は大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収する働きがあり、地球温暖化研究の重要テーマになっている。近赤外線で光合成をする生物が地球全体に存在すれば、従来の炭素循環理論に影響を与える可能性がある。
クロロフィルdをもつ生物は、サンゴ礁にすむホヤに共生するバクテリアなどでしか確認されていなかった。研究チームは今回、日本の近海や湖沼、北極海周辺など世界9カ所の水底堆積(たいせき)物を調査、すべての試料にクロロフィルdが含まれていた。(13:25)
調査は温暖化に伴うとみられる被害状況や対策などを中心に、都道府県の農業関係試験研究機関を対象に実施。全都道府県から回答を得た。 (17:29)
2008年08月01日
『プリウス』

米国で『プリウス』人気が過熱、新古車価格が新車価格を上回る逆転現象も
Stuart Schwartzapfel
消費者が商品やサービスに対して認める価値は、往々にして、シンプルな経済学で説明できる。需要が高くて供給が少ないと、相対的な価値は高くなる。経済学者のアダム・スミスが提唱したこの市場原理が、最近の自動車業界ほど当てはまる業界はないだろう。
販売代理店を訪れて、売れ残っているトラックやスポーツ用多目的車(SUV)を買うなら何千ドル値引きしてくれるか尋ねてみよう。一方、トヨタ自動車のハイブリッド車『プリウス』の世界規模で売れている魅力(原文記事)[リンク先は、プリウスの全世界での累計販売台数が100万台を突破したというトヨタの発表を報じた記事]は、エネルギー問題に苦しむわれわれの時代のしるしであるだけでなく、買いたい客が車より多いとどうなるかの証明でもある。
格好の例がある。「責任ある生活」の象徴であるプリウスは、実際に価値が上がっている。今年に入って現在までに購入されたプリウスは、新古車の価格が購入時の小売価格よりも高くなっている。
マーケティング情報企業、米J.D. Power & Associates社のTom Libby氏はこう語る。「いろいろなデータを調べたが、新車[新古車]の取引価格が販売後に上がることは非常にまれだ。こんな例はほとんど見たことがない。これは、プリウスの需給バランスが大きく崩れていることを物語っている」
Libby氏によると、トヨタは需要を満たすことができていないため、走行距離が1万3000キロメートル程度の2008年モデル中古車の価格は、先月販売された2008年モデルの新しいプリウスの小売価格(平均価格2万6672ドル)よりも約1300ドル高かった(2万7945ドル)。
さらに印象的なのは、中古の2007年モデルが、新車の2008年モデルの販売価格より276ドルしか安くない、平均2万6396ドルで売れていることだ。
Libby氏は、このデータは自身が得た伝聞情報を裏付けるものだと語る。その情報によると、トヨタの販売店が所有者に連絡をとって、販売時の小売価格でプリウスを買い戻すことを提案しているという。
典型的な「win-win」(両者が得をする)の状況だ。一般消費者はほぼ減価償却なしで[所有している間は]運転できることになり、トヨタの販売店は1台の自動車から2度利益を上げることができる。
Libby氏は、プリウスは特別なケースであり、それはプリウスがハイブリッド市場における基軸通貨のようなものだからだとも指摘している。
トヨタはこうした見方に対して、販売店がプリウスの価格をつり上げるのを容認しているわけではないが、打てる手があまりない、と説明している。
トヨタの米国法人で広報を担当するWade Hoyt氏はこう語る。「消費者の満足度に悪影響が出るので、販売店に対し、定価を上回る価格につり上げないよう勧告している。とはいえ、販売店は独自経営なので、トヨタは販売店の価格設定を直接コントロールすることはできない」
Libby氏によると、販売店に納入されてから売れるまでの期間に注目した業界の測定基準である小売回転期間は、プリウスの場合、6月はわずか5日だったという。 これは、市販されている他のどの車よりも短い。
Hoyt氏によれば、日本にあるプリウスの工場は、月1万5000台という米国向け車の生産ノルマ(現在のトヨタの販売台数とほぼ同じ)を達成するため、フル稼働しているという。「余剰在庫はまったくない。新しいミシシッピ工場が2010年に稼働してプリウスの組み立てを開始するまで、状況は変わりそうにない」
新しいミシシッピ工場とは、トヨタが7月10日に発表したブルースプリングズの新工場のことで、2010年後半に生産を開始する予定だ。
その時期をもっと早めることは難しかったのかもしれないが、米General Motors社のプラグイン・ハイブリッド車『Chevy Volt』や、まだ車名が決まっていない本田技研工業の2009年モデルのハイブリッド車が発売された段階でもプリウスの超人気が続いているかどうかは、時間が経たないと分からない。
一方、トヨタ自動車は、2007年モデルの『企業平均燃費(CAFE)』[米国での法規制の基準となる、自動車メーカーが販売した乗用車の燃費を販売台数で加重平均した値]において主要メーカーをリードしている。
米国向けのトヨタ車は平均燃費がリッター約12.62キロで、リッター約12.53キロのホンダやリッター約12.49キロの韓国のHyundai Motor(現代自動車)社に僅差で勝っている。
トヨタ車の平均には、『Tundra』や『Sequoia』、『ランドクルーザー』が含まれていることを考慮すると、特に素晴らしい数字だ。ホンダやHyundai社の平均には、平均を押し下げるこうした燃費の悪いモデルは含まれていない。
興味深いことに、CAFEの第1位はリッター約12.8キロの英Group Lotus社だ。同社の低燃費スポーツカー『Elise』は、トヨタ製の4気筒エンジンを採用している。
2008年07月29日
バイオ燃料混合

バイオ燃料混合の新ガソリン
兵庫にお目見え
8月1日からモデル事業として一般販売が始まる新ガソリン「E3」=尼崎市西向島 |
木製の建築廃材などから製造したバイオエタノールを3%含んだ「新ガソリン」(E3)の一般販売が、尼崎市と大阪府のガソリンスタンド6店で8月1日から始まる。大阪府の「エコ燃料実用化地域システム実証事業」。価格は通常のガソリンとほぼ同じに設定される。地球温暖化防止にもつながる「環境にやさしいガソリン」が、消費者にどれだけ広まるのかが注目される。(増井哲夫)
環境省の委託を受け、大阪府が民間企業と連携し、二〇〇七~一一年度に実施。バイオエタノールジャパン・関西(堺市)が木質の廃材を原料として作る年間千四百キロリットルのバイオエタノールを、中国精油(岡山市)がレギュラーガソリンと混合し、四万七千キロリットルのE3を製造する。
これまでは、あらかじめ登録した法人や団体を中心に販売していたが、八月からは一般消費者にも売り出す。兵庫県内では、尼崎市西向島の国道43号沿いにある大正石油ルート43尼崎SSで給油できる。
価格については、府が各店に、レギュラーガソリンとほぼ同じ価格での販売を依頼している。来年一月以降はガソリン税減税の適用を受け、出荷時点で一般のガソリンに比べ一リットルあたり一・六円安くなる見込み。
府によると、木質の廃材のもととなる植物が成長する過程で二酸化炭素を吸収するので、バイオエタノール使用で排出される分を相殺することになる。E3を一リットル使えば、四十ワット型の蛍光灯を五時間分節電したのと同じ分の二酸化炭素排出削減になるという。
府地球環境課は「個人や商店、中小企業にもできる温暖化対策なので、ぜひ利用を」と呼びかけている。
2008年07月19日
中国でハイブリッド車投入

GM、中国でハイブリッド車投入 トヨタ・ホンダに続き3社目
米ゼネラル・モーターズ(GM)は中国でハイブリッド車を発売した。排気量2400ccのガソリンエンジンと電気モーターを併用した高級セダンで、通常のガソリン車に比べて燃費性能を約20%高めた。中国でハイブリッド車を販売するのはトヨタ自動車、ホンダに続いて3社目。GMの参入で環境対応車の普及に弾みがつきそうだ。
発売した「ビュイック ラクロス エコ・ハイブリッド」はガソリン1リットルあたり約12キロメートル(ガソリン車は約10キロメートル)走行し、二酸化炭素(CO2)排出量は15%以上削減。価格は26万9900元(約415万円)に設定し、ガソリン車より約2万元高い水準に抑えた。上海市で現地生産する。 (11:10)
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2008年07月15日
電気自動車の“争奪戦”

あの著名政治家も狙う一号車! 新型電気自動車の“争奪戦”
2008年7月14日(月)09:00「ぜひ買いたい。できれば一号車を売ってほしい」
三菱自動車が来年夏にも販売を予定している電気自動車「iMiEV(アイミーブ)」に対し、“一号車指名”が相次いでいる。
複数の関係者によると、一号車を狙っているのは、まずは小泉純一郎元首相や小池百合子元環境大臣ら、地球環境問題に熱心な著名政治家。そのほか地方自治体、経済産業省や環境省など関係省庁の有力者などの名前も挙がる。三菱グループの首脳を通じてそれとなく申し込まれる事例もあり、三菱自動車も明確な回答をできず困惑している模様だ。
「あの大物政治家も……」といった“参戦情報”が飛び交うなか、「うち(の省庁)も欲しいのだが、すでに諦めている」と、ある関係省庁幹部は苦笑する。かくも争奪戦はすさまじい。
「アイミーブ」は、4人乗りで最高速度130キロメートル/時、一回の充電で160キロメートル走行できる。一般ユーザー向けの本格的な電気自動車では、日本初の量産車だ。
その記念すべき一号車を入手できれば、“エコ対策”に熱心な存在として、自らを強力にアピールできる。その宣伝効果は計り知れない。はたして、一号車を手にするのは誰か。
三菱自動車の益子修社長は「多くの引き合いが寄せられているのは事実であり、ありがたい。ただ、一号車の販売についてはまったくの未定」と言う。
そもそも、自動車業界においては、「一号車」という発想自体がじつは異例。「ディーラーに製品を卸す立場にある自動車メーカーが、大量生産品であるクルマを一号車として定義し、特定の顧客に納入することは一般論としてありえない」(業界関係者)からだ。
逆に、だからこそ「あえて三菱が納入式などを開いて先鞭をつけるのでは」という声が業界内にもあり、当面、電気自動車に関する話題は尽きそうもない。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 山本猛嗣)
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三菱は、現在開発中の次世代電気自動車「MiEV(ミーブ)」の研究車両を製作し、電力会社との共同研究を実施すると発表した。三菱は研究車両の供給や実証走行データの分析、電力会社側は実証走行の実施・データの収集や市場での実用性評価を担当するという。
『i MiEV』は、軽自動車『i(アイ)』をベースに、高性能リチウムイオン電池と小型で軽量なモーターを搭載した研究車両である。『i(アイ)』の「リヤ・ミッドシップレイアウト」のプラットフォームに、シングルモーター方式を採用することにより、居住スペースや乗車定員(4名)はベース車と同一のまま、モーターやインバーター等に加えて大容量のバッテリーを搭載することができ、日常での使用に充分な航続距離を確保した。また、車載充電器を搭載することで、一般家庭での充電にも対応しているという。さらに、『i MiEV』は動力性能面でベース車を凌ぐ性能を備えており、優れた静粛性や振動の少なさといった電気自動車特有のメリットも備えている。
まず、2006年11月より東京電力、中国電力と共同研究が開始され、翌2007年1月より九州電力との共同研究が開始される。三菱からは『i MiEV』の研究車両がそれぞれ1台ずつ電力会社向けに製作され、電力会社における業務車両としての適合性や急速充電インフラとの整合性などの確認に用いられる。
さらに2007年秋からは、関西電力及び北陸電力が研究に参加し、フリートモニター用『i MiEV』が供給され、実際の運転環境での走行や市場での受容性を確認するための実証走行(フリートモニター)が開始される予定である。このフリートモニターを通して、実際の使用環境下での様々なデータやノウハウを収集・解析し、将来のEV普及に向けて共同で取り組んでいくとしている。
なお、2006年10月23日~28日にパシフィコ横浜で開催される「第22回国際電気自動車シンポジウム(EVS-22)」の展示会場にも『i MiEV』を展示する予定とのこと。
いよいよEVが市販に向けてのカウントダウンが始まりました。
この車はある意味、人類の内燃機関の歴史の大転換期に位置する車かもしれません。
この分野で、日本が世界をリードして人類の未来に、大きく貢献できることを期待致します。
2008年07月12日
なぜ温暖化対策は・・・

人為的な気候変動に関する議論に、変化があった。アメリカの参加がそれだ。しかしアメリカが参加しているといっても(少なくとも、ブッシュ大統領が参加しているといっても)、その態度は決して熱心ではないし、無条件でもない。日本で開かれたG8首脳会議でブッシュ大統領は、温暖化対策には中国とインドが参加しなくてはならないと強調した。この点についてはブッシュ氏は正しい。温室効果ガスの主要な排出国が参加しなくては、この問題に取り組むのは不可能だ。それよりもポイントは、インドや中国がどういう条件で参加するかになる。
「人為的な気候変動」がそもそも妥当な見方なのか、その解釈は正しいのかという議論は、ここでは無視する。人間の活動が温暖化の原因だとする主張には、それをもとに行動するだけの説得力があると私は思う。中でもとりわけハーバード大学のマーティン・ワイツマン教授の主張に、説得力があると思うのだ。教授は、「On Modeling and Interpreting the Economics of Catastrophic Climate Change(破局的な気候変動の経済をモデル化・解釈することについて)」という論文で、破局のリスクを取り除くためには相当のコストを払う価値があると主張している。
気候変動に関する2006年の英政府報告書を執筆したロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のニコラス・スターン教授は、最近の論文「Key Elements of a Global Deal on Climate Change(気候変動に関する地球規模合意の主な要素)」で、問題のポイントを興味深く分析している。教授はまず、シンプルな論点を列挙する。大気中の温室効果ガス濃度(二酸化炭素換算)が現在430ppm(百万分の1)で、年間2ppmずつ増え続けているのだと。次に、この濃度を450~500ppmで安定させることを目指すべきだと。この目標達成のためには、地球全体の温室効果ガス排出量は今から15年の間に最高レベルとなり、そこから2050年までに1990年比で少なくとも50%(2005年比90%)は減らなくてならないのだと。そしてこのためには、全人類の1人当たりの平均排出量は2トンという低レベルに押さえ込まなくてはならないのだと。
歴史の流れや現在の排出レベルを見れば、この目的を達成するにはどれほどの大変化が必要か、どれほど「これまで通り」から転換しなくてはならないか、よく分かるだろう。1人あたり2トンというのは、現在のアメリカの1人あたり排出量の10%だし、中国の半分に相当する。しかし迫る危険を真剣に受け止めるなら、そこまで減らさなくてはならないのだとスターン教授は言う。しかも世界の対策が遅れれば遅れるほど、必要となる削減量は増えていく。温室効果ガスというのは何百年も大気中にとどまるからだ。
ではどうすれば目的を達成できるだろう。そのための施策は何であれ、効果的で効率的で公平なものでなくてはならない。この要件をひとつひとつ点検していこう。
施策が効果的であるためには、排出量を一気に減らすものでなくてはならない。ということはおそらくその施策は、ほとんど全ての国で、あらゆる活動に影響するという広範なものではなくてはならないだろう。途上国はかなりの貢献をしなくてはならなくなる。というのも2050年までには、世界人口の約90%が途上国に暮らし、温室効果ガスのほとんどが途上国で排出されるという状態になるからだ。この点についてはブッシュ大統領は正しい。1人あたりの排出量2トン(二酸化炭素換算)という長期的な世界平均はあまりに少ないが、それを大きく超えることはどの国にも許されないのだ。
セクターごとへの影響も劇的なものになるだろう。たとえば現在の人為的な温室効果ガス排出量の17%をも占める森林破壊を食い止めるために、大々的な努力が必要となる。発電も2050年までに非炭素化を実現しなくてはならないし、世界中の乗り物も(国際通貨基金によると今から2050年の間に23億台も増加する見通し)ほとんどが非炭素化を実現しなくてはならない。
次に、施策が効率的であるためにはどうすればいいか。効率的な施策は受け入れにくいが、効率的な施策とはどういうものか、明示するのは簡単だ。それはつまり、排出削減の最低コストはどこでも、どんな活動においても、同じであるべきだということだ。炭素の価格は(「キャップ&トレード」と呼ばれる排出量取引制度で決めるにしても、炭素税で決めるにしても、あるいはその組み合わせで決めるにしても)、やはりどこででも同じであるべきだ。中国が今、世界最大の排出国である以上、中国でもなんとしてでも炭素排出に値段をつけなくてはならない。
中国の国内総生産(購買力平価換算)あたりの排出量は、米国の2倍で日本の3倍にもなる。ということはつまり、排出削減のための最高技術はできる限り、どこででも活用しなくてはならないということだ。しかしすでに存在する低排出技術は、世界中に十分に広まっていない。技術の普及を十分に実現すれば、2030年までに年間5~10ギガトン(10億トン)が削減できる(2005年排出量の10~20%に相当)。あと少しで製品化できる技術を開発・改良するための大々的な努力が必要だし、新技術の開発にも力を注がなくてはならない。必要な技術がまだ全て出揃っていないので、目標達成にどれだけの費用がかかるのか、根拠ある推測をするのは難しい。スターン教授は世界全体の総生産高の1%と試算しているが、この根拠も同様だ。
しかしもっとも厄介なのは、公平性の問題だ。世界中どこでも排出量を削減する必要があるが、そのためのコストは全員が等しく負担しなくてはならない、というものでもない。高所得の国々こそがコストを負担すべきだという主張には、強力な説得材料が3つある。第一に、高所得国は今のこの問題をそもそも作った当事者だということ。第二に、1人あたりの排出量は未だに先進国の方がはるかに多いこと。第三に、先進国にはコストを負担する余裕があるということ。たまっている人為的な温室効果ガスの5分の3は、高所得国が排出したものだ。2004年には、1人あたりの米国の排出量は中国の5倍で、インドの17倍にもなった。
だとすると、排出削減のコストを金持ち国に負担させつつ、温室効果ガス排出の値段を世界どこでも同じにするには、どうしたらいいのか? ひとつの案は、途上国の排出量削減に対価を払いつつも、途上国が削減目標を達成できなくても罰を与えないというものだ。実のところ、このスキームはすでに存在する。「クリーン開発メカニズム(CDM)」と呼ばれるもので、仕組みの基本原理はまともだ。しかしその一方で、ベンチマークを定めて測ったり、成果をモニターし、各国の経済全体を網羅しながら、この仕組みを実施するのは、難しい。
しかしたとえ困難でも、世界は2020年まではこの方向で進むべきだとスターン教授は言う。そして2020年以降は、途上国も削減義務を負うべきだと。教授は特に、現行のメカニズムがプロジェクト主体の仕組みであるのに対して、「セクターごとの効率性目標や技術ベンチマークをベースにした、もっと大掛かりなメカニズム」に移行する必要があると主張する。では、そういう仕組みは、中国やインドやその他の新興国でもうまくいくようにできるだろうか? 正直言って、私にはそうは思えない。しかし前に進むにはそれしか策がないようだ。さらに言えば、スタート時点でのあまりの不公平感があるだけに、2020年の時点でも途上国に拘束力のある削減義務を受け入れてもらうよう説得するのは、かなり大変なことのはずだ。
G8首脳たちは、大きな成果を残したと主張するが、それはばかげている。必要な合意はまだほとんどできていない。特に途上国相手の合意はまだほとんどない。G8はまず自分たち先進国の間で第一歩を踏み出したというだけに過ぎないし、自分たちの国の削減義務(2050年までに75~90%削減)を達成するのに必要な政策はまだ形になっていない。
人類全体で取り組まなくてはならない、これほどまでに複雑な問題は、人類史上ほかにあまりなかった。解決するには、立場が対等でない国同士が、少なくとも100年以上は一丸となって行動する必要がある。けれども、それでもやってみるべきだ。私たち以外に、誰がいる? そして今でなければ、一体いつやるのだ?
2008年07月12日
怪物銀河

宇宙誕生から14億年程しかたっていない123億年前に、通常の銀河の数百倍の勢いで新しい星を生み出す巨大銀河が存在していたことを、愛媛大の谷口義明教授らの国際研究チームが国立天文台のすばる望遠鏡などの観測で突き止め、10日付の米天文学会誌に発表した。 こうした銀河は「モンスター(怪物)銀河」とも呼ばれ、これまで見つかった最も古いものは110億年前だった。 それより早い時期に自ら成長する巨大銀河があったことを示す証拠。愛媛大の塩谷泰広研究員は「とても驚いた。数十億年かけて小さな銀河が集まり巨大銀河ができるという従来の理論に一石を投じる発見だ」としている。 研究チームは、ハワイにあるすばる望遠鏡や米国のスピッツァー宇宙望遠鏡などを使い、ろくぶんぎ座近くの約123億光年離れた場所を観測。通常の銀河の数百-一千倍に匹敵する1年間に4000個という勢いで、新しい星を生み出している非常に明るい銀河を発見した。 2008/07/11 06:33 【共同通信】 |
サンゴ3分の1が絶滅危機 過去10年間で急激に悪化
世界の造礁サンゴ704種のうち、約3分の1に当たる231種が絶滅の危機に立っているとの調査結果を、米国やインドネシア、オーストラリアなどの国際研究チームがまとめ、10日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。
水温上昇の影響でサンゴに共生しているらん藻が脱落してサンゴが白くなり、死ぬこともある白化現象が全世界で広がった1998年以前には、絶滅の危機にあるとされたのは13種のみ。
研究チームは「この10年間で、絶滅危惧(きぐ)サンゴの数は急激に増加した。今後は大気中の二酸化炭素(CO2)濃度上昇の結果で起こる海水の酸性化もサンゴにとっての脅威になる。保護対策を早急に進める必要がある」としている。
国際自然保護連合(IUCN)の基準を使って704種の生息状況を評価したところ、5段階のうちで最も深刻な「近い将来の絶滅の危険性が極めて高い」ものが、ミドリイシ科のサンゴなど5種類あることが判明。「近い将来の絶滅の危険性が高い」サンゴが25種、「絶滅の危険が増大している」種が201種あるとの結果だった。
2008/07/11 06:26 【共同通信】
2008年07月08日
やはり氷は無くなる・・・。

8億台の車を走らせて8億人を飢えさせるバイオエタノール燃料という名の怪物
文=水野俊平(北海商科大学教授)
食糧高騰の〝戦犯〟として挙げられているのがバイオ燃料だが、それでも「バイオ神話」が根強いのは、バイオ燃料が二酸化炭素削減をもたらし、地球温暖化を防止するといわれるからだ。しかし、著書『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』でバイオ神話に疑義を呈した武田邦彦・中部大学総合工学研究所教授は、バイオ燃料は食糧問題にも環境問題にも害をなすと警告する。
ブッシュ大統領は07年1月の一般教書演説でバイオ燃料の普及促進を宣言した。これにより、人類史上初めて、食糧を乗り物の燃料として燃やす時代が始まった。
米政府がバイオエタノール生産に補助金を設定し、バイオエタノール需要を見込んでトウモロコシ価格が上昇したため、アメリカではオレンジや小麦、大豆などの農家が雪崩を打ってトウモロコシに転作している。トウモロコシの作付面積は、日本の国土に匹敵する4000万haだが、この1年間で九州と同じ面積の420万haも増えた。
アメリカのバイオエタノールの生産量は、今やブラジルの生産量に匹敵する年間1620万㎘に達し、世界全体の生産量の約3分の1を占めるまでになっている。
しかし、トウモロコシがどんどんバイオエタノール製造に回されたので、当然、食糧・飼料としてのトウモロコシは不足する。その代替品として小麦が飼料に使われるようになって小麦も不足。大豆農家もトウモロコシに転作したので、アメリカの大豆作付面積は11%も減少した。この連鎖反応で、トウモロコシも小麦も大豆もすべて右肩上がりに高騰している。
これが日本人の生活を直撃していることはご承知の通りだが、日本はまだ裕福な国なので、穀物価格が高騰しても餓死者が続出する事態は起きていない。しかし、世界の最貧国では話は別だ。
WFP(国連世界食糧計画)によれば、現在、世界には餓死寸前の状態にある人が8億人いて、その内、実際に餓死する人は年間1500万人と見積もられている。
これまで欧米先進国が生産した穀物の余剰分は輸出に回され、最後は飢餓の国に安価で売られ、飢えた人々の命をつないできた。しかし、これから余剰分はバイオエタノールに化け、自動車で燃やされることになる。数字の偶然だが、世界には8億台の自動車が走っている。つまり、8億の人々が自動車に乗るために、8億人が餓死の危機にさらされるのだ。
アメリカで07年に制定されたエネルギー法では、22年までに現在の約6倍の1億㎘までバイオエタノールを増産する計画である。各種統計から、最貧国の餓死者は現在の10倍に膨れ上がり、1億5000万人に達すると私は予測している。
餓死者の激増を招くという批判を受けて、ブッシュ大統領は「樹木や雑草などからバイオ燃料を製造する研究を進める」とし、6月の食糧サミットでも食糧以外のバイオ燃料の開発が検討課題に挙がったが、まさに〝絵に描いた餅〟である。
樹木や雑草からエタノールを作る研究は昔から行なわれ、日本でも建築廃材からエタノールを製造するプラントが大阪に建設され試験運転が始まっている。しかし、公表されたデータによると4万8000tの木材から採れるエタノールは1400tで、収率はわずか3%である。プラントの運転には石油などのエネルギーが必要で、これほど収率が低いと運転で消費した石油より少ない量のエタノールしかできない。これなら石油は石油として使い、建築廃材は燃やして発電に使う方がマシだ。
現在のところ穀物以外の原料に将来性はほとんどないので、バイオエタノールを製造し続ける限り、穀物は不足し、莫大な数の人々が餓死することになるだろう。
トウモロコシは食糧として使用する方がムダがない
そもそもバイオエタノールは、二酸化炭素の排出を削減し、温暖化を止める「環境にやさしいエコ・エネルギー」ということで注目を集めた。しかし、バイオエタノールで二酸化炭素排出が減るというのはまったくのデタラメである。
バイオエタノールが「環境にやさしい」というのは、〝カーボン・ニュートラル〟とされているからだ。カーボン・ニュートラルとは、実質的に二酸化炭素をほとんど出さないという意味。穀物は二酸化炭素を吸収して生長するが、自動車が穀物原料のエタノールで走り、二酸化炭素を排出しても、再び穀物を栽培する過程で吸収されるので、実質的に二酸化炭素を出していないという〝ゼロサム論〟である。
しかし、この論には重大な見落としがある。穀物を栽培するにはエネルギー(石油)が必要だという点である。
もともと農業は農地に種をまき、水と太陽エネルギーと少量の肥料で植物を生長させるが、現代では、省力化と農地の有効活用のため、農地に大量のエネルギーを投入して収穫を最大化させる。そのエネルギーとは、トラクターなど農業機械の燃料や石油を原料とする化学肥料・農薬などである。
では、どれぐらいの石油を投入して、どれぐらいの穀物が採れるのかというと、さまざまな研究調査があり、実は判断の難しいところではあるが、アメリカの穀物栽培の場合、カロリーベースで比較するとおおむね1対1程度といえる。つまり、農地に投入した石油とほぼ同じエネルギー量の穀物しか取れない。これが日本の場合だと、農地が狭く、農業従事者の高齢化で農業機械への依存度も高いため、3対1ともっと効率が悪い。
さらに収穫したトウモロコシからエタノールを製造するには、でんぷんを糖化し、発酵させ、蒸留して脱水するという工程を経る必要があり、当然、ここでもエネルギー(石油)が消費される。
投入した石油より少ないエネルギー量のエタノールしか製造できないのだから、石油は石油として、トウモロコシは食糧・飼料として消費する方が無駄がない。現状では、石油と穀物をただ浪費しているだけで、省エネにも二酸化炭素排出削減にもなっていないのである。
もう一つのバイオ燃料大国ブラジルの場合は、糖分を多量に含み、少ないエネルギーでエタノールを作れるサトウキビを栽培できるため、エネルギー収支はプラスになっていると考えられる。
しかし、問題はブラジルで普及しているフレックス車というシロモノである。フレックス車はガソリンでもバイオエタノールでも走れる自動車だが、燃料の質が安定していないという前提では、エンジンの設計が大雑把になるので、非常に燃費が悪い。つまり、バイオエタノール製造でエネルギー収支がプラスでも、燃費の悪い自動車で走ることで、プラスが打ち消されてしまう。
これがバイオエタノールという怪物の正体である。しかし、餓死者が増えようが、エネルギーの浪費になろうが、どんなに批判されても欧米諸国は増産を続けるだろう。彼らの目的は環境対策などではないからだ。真の目的は別のところにある。
日本がなすべきは二酸化炭素の削減ではない
アメリカのトウモロコシ農家は、収穫した後、穀物市場の価格とバイオエタノール工場の買い取り価格を比較して、高い方に出荷する。原油価格が上がればバイオエタノール工場に、穀物価格が上がれば穀物市場にトウモロコシが集まるわけだ。これにより、今まで別個に市場価格を形成していた食糧価格と原油価格が連動するしくみができあがった。穀物でエネルギー市場に影響を与えることが可能になったのである。
日本の穀物自給率が著しく低いことは周知の通りだが、欧米先進国のなかには穀物自給率が100%を超えている国が多い。トップがオーストラリアで333%、フランスは173%、アメリカ132%となっている。アメリカの場合、自給率の数値は高くないが、人口が多く生産規模が大きいので、余剰分の絶対量が多く、アメリカの穀物の力は圧倒的である。
その一方で、経済発展が著しい中国やインド、ロシアは穀物自給率が100%を割り込んで、食糧輸入国に転じつつある。
つまり、欧米先進国は穀物の余剰分をバイオエタノールに変えて、エネルギー市場に影響を及ぼし、中国、ロシア、インドなどの新興勢力を牽制できるのである。アメリカはこれまで持っていた軍事、政治、ドル、そしてアラブとともに進めていた石油に加えて食糧という第5のパワーを手に入れた。
お人好しな日本人は、二酸化炭素の排出削減のために欧米諸国がバイオエタノールを導入したと信じているが、そもそも京都議定書を批准して、二酸化炭素の排出削減を約束したのは、世界中で日本だけである。アメリカは批准せず、日本と同じく削減目標を負ったカナダは離脱した。ヨーロッパ諸国やロシアは、自国の基準値を低く設定することに成功し、削減どころか実質的に増大枠を確保した。
欧米先進国は、ルールを決めたらそのルールの範囲内で自国に有利な結果を導きだすことしか考えていない。バイオエタノールは京都議定書でカーボン・ニュートラルと定義されたのだから、最大限に利用して、排出権取引で利益を出し、さらにはエネルギー市場に影響力を持とうとしているのだ。
日本がすべきなのは、二酸化炭素の削減方法を考えることではなく、日本の得意分野をどう活用すれば有利な立場に立てるかを考えることだ。例えば、自動車や家電製品などで、基準値より燃費がいい、消費電力が少ない製品を販売したら、その分をカウントするよう交渉する。バイオエタノールより現実に削減効果があるのだから、認められて当然である。外交交渉次第だろう。
将来の食糧難の時代を見据えて対策を立てる必要もある。国土の狭い日本は、農業で世界と戦うのは不可能だが、200カイリ経済水域は約451万㎢あり、世界第6位に位置する。同じ太陽エネルギーの量で、陸の生物(植物など)と海の生物(プランクトンや海藻など)が生産するグルコース(ブドウ糖)の量を比較すると、実は海の生産性は陸の約15倍である。日本人は、海を積極的に活用することで生き残る道が拓ける。
必要なのは発想の転換だけである。
基準年、決着先送りへ
=温暖化ガス削減目標で-EU関係者
7月7日20時11分配信 時事通信
北海道洞爺湖サミットに参加している欧州連合(EU)関係者は7日、主要8カ国(G8)が合意を目指している「2050年に温室効果ガスの世界全体の排出量を半減させる」との長期目標の基準年について「極めて技術的な議論で、後で決めてもいい」と述べ、決着が先送りされるとの見通しを示した。
昨年のドイツのサミットでは、50年の排出量半減を真剣に検討することで一致した。しかし、比較の基準年に関しては、1990年を主張するEUと現時点を主張する日本などが対立し、明示されなかった。
2008年07月01日
う・・薄い!

新型太陽電池、相次ぎ実用化
昭和電工など、現在価格 約5分の1の値段
低価格の新型太陽電池が相次いで実用化される。原材料に現在主流のシリコンを使わないタイプで、昭和電工などは家庭やオフィスなど光が弱い屋内でも発電する太陽電池を11月から量産する。
紙のように薄く価格はシリコン系に比べて5分の1という。産業技術総合研究所も発電効率が世界最高水準の太陽電池を開発、実用化に乗り出す。
太陽電池は民生用の温暖化ガス削減技術として今後市場拡大が見込まれ、新型の相次ぐ実用化で普及に弾みがつきそうだ。
昭和電工は藤森工業、桐蔭横浜大学発ベンチャーのペクセル・テクノロジーズ(横浜市)と共同でフィルム状の新型太陽電池を開発した。
「色素増感型」
と呼ばれるタイプで、光が当たると電気をつくる化合物を薄いプラスチックで挟んであり、紙のように軟らかい。 (16:00)
2008年06月30日
大量発生で五輪ピンチ

藻類の大量発生で五輪ピンチ、人海戦術で撤去―青島
6月30日14時4分配信 サーチナ・中国情報局
29日付中国新聞社電によると、8月に北京五輪大会のセーリング競技が行なわれる山東省青島市の周辺海域で、緑藻類が大発生し、当局は懸命に撤去作業を進めている。海岸に漂着したアオサの取り除き作業では市民数万人も動員された。 関連写真:そのほかの環境破壊の写真 青島市沖合いで緑藻類の発生が確認されたのは5月末ごろ。面積は最大で1.3万平方キロメートルで、特に大量に発生している海域は約400平方キロメートル。6月14日には大量の緑藻類が海岸に漂着しはじめた。 五輪大会のセーリング競技が行なわれる予定の海域は49.15平方キロメートルだが、約38%に相当する15.86平方メートルで緑藻類が繁殖している。 このため当局は船舶約1000隻を出動させ、海から緑藻類を取り除く作業を続けている。また、海岸では重機に加えて市民数万人による「人海戦術」で撤去作業を続けている。 中国新聞社によると、撤去作業は7月15日に終わり、五輪大会そのものに影響は出ない見通し。ただし、事前の練習には悪影響が出るとの見方がある。 写真は同市海岸での緑藻類の撤去作業。中国新聞社が29日付で配信。(編集担当:如月隼人) 【関連記事・情報】 ・ 太湖でアオコ大発生―早まる時期、異常繁殖「常態化」 (2008/04/15) ・ 浙江で水汚染(2)赤茶色の泡、杭州湾を埋め尽くす (2008/01/23) ・ 困った「緑の大草原」、水質汚染でホテイアオイ大繁殖 (2007/06/20) ・ 2008年北京オリンピック特集 ・ 社会>スポーツ・イベント>スポーツ・五輪 - サーチナトピックス |
最終更新:6月30日14時11分










