2008年07月05日
総額300万円超

給食費滞納、総額300万円超 学校給食センター
和歌山県田辺市の城山台学校給食センターが昨年9月から配ぜんしている計23の学校で、5月末現在までに給食費の滞納総額が300万円を超えていることが分かった。このうち、1度も払っていない人が46人(30世帯)あり、市教委教育総務課は「悪質であれば、法的措置も取ることを考えている」と話している。
全国各地では、親が高級車に乗っていながら給食費を払わない事例や、義務教育を理由にして支払いを拒むなど悪質なケースがあり、社会問題となっている。支払い能力があるのに滞納している保護者には、給与など財産の差し押さえといった対策を取り始めた自治体もある。
城山台学校給食センターは昨年9月から稼働。市街地の計23の小学校、中学校、幼稚園、保育所へ給食を運んでいる。対象者数は約5260人。給食費は、1食当たり保育所190円、幼稚園230円、小学校250円、中学校280円となっている。
教育総務課によると、城山台学校給食センター管内の滞納総額は5月末現在で308万7538円。収納率は97・3%。3回以上滞納しているのは168人(111世帯)。
納付方法は口座からの引き落としが9割以上。口座を持たない家庭には、納付書を交付し、金融機関の窓口で現金で支払ってもらっている。中には口座に残高がない場合や期限を過ぎてから支払われるケースもある。
市教委では本年度から各学期末をめどに催告書を送り、納付を促す。それでも滞納が続く場合は、電話や戸別訪問を行い、理由を聞き、納付してもらうよう呼び掛ける。生活が困窮して払えない場合は、公費負担の制度を利用するよう説明する。
一方で、センター以外の共同調理場や学校の調理場で給食を作っている旧町村や旧市郊外の小中学校29校では、滞納はほぼゼロという。教育総務課は「全国的に都市部で滞納が多いという傾向と同じ状態になっている。累積額が大きくならないように納付を呼び掛けていく。悪質な場合は法的措置も視野に入れ、収納率の向上を目指す」と話している。
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