2008年07月05日
ご飯に切り替える人急増

値上がりしたパンや麺をやめ ご飯に切り替える人急増
主食の「お米が復権」している。小麦粉が大幅に値上がりした影響で、パンや麺類の売れ行きが下降する中、お米は08年に入り5か月連続で購入量が増加している。ふりかけなど周辺食品の売り上げも好調だ。スーパーの担当者も「急激にこれだけ伸びるのは珍しい」と驚いている。
「値上げ時代にご飯が復権」

お米の購入量が増加傾向だ(写真はイメージ)
総務省が2008年6月27日に発表した家計調査によると、2人以上の世帯の毎月の米の購入数量が、前年比で1月から5月まで5か月連続で増加。3月は1世帯平均が6.77キロで同6.1%増になった。これに対しパン、カップ麺、スパゲッティが08年に入り減少。特に4月はパンが6.1%減、カップ麺が18.3%減、スパゲッティ13.3%減といった落ち込みぶりだ。こうした現象は、お米の市場価格が横ばい、もしくは値下がり傾向なのに比べ、他の食品が前年より2ケタ以上も値上がりしたからではないか、と米穀安定供給確保支援機構は推測する。
「お米はドメスティック(自国)のものですし、在庫もあります。小麦のように世界市場に左右されません。まぁ、主食のお米の値段が乱高下したら、国民はたまったもんじゃありませんからね」
と胸を張る。
フジテレビ系ニュース番組「めざましテレビ」(08年7月1日放送)では、「値上げ時代にご飯が復権」という特集を組んだ。VTRで登場した主婦達は、パンは高くなる一方だから、
「節約のために、ご飯中心にしました」
と話し、朝の食卓を囲んでいた。
ふりかけの売り上げ前年より20~30%増
量販店大手イトーヨーカ堂の担当者は、お米の売れ行きについて、
「3月くらいから2ケタの伸び。過去10年、急激にここまで伸びたことはない」
食品メーカーの丸美屋の広報は、
「ふりかけなどのご飯周りの食品は前年より20~30%売れている」
と驚きを隠せない感じだった。大手食品メーカー20社に同番組がアンケート調査したところ、85%のメーカーがご飯周りの売り上げが増加したと答えていた。
ネット上では「ご飯の復権」に合わせるように、「日本には『米』がある」「日本人ならお米のご飯」などという内容のブログが現れている。そこには概ねこんな事が書かれている。
「日本のお米による食文化と伝統は、国際交流にも力を発揮する」
「この原油高によって欧米だった生活スタイルが日本風に変化した人も多いはず」
もっとも、「ご飯の復権」について、「ご飯だとおかずに悩む」「後片付けがめんどくさい」などという意見も出ている。
新潟産コシヒカリ急騰 2か月強で3割以上値上がり
穀物価格の高騰が問題化するなか、コメの国際的な価格も急上昇が続いている。08年初頭から比べると、実に2.5倍というすさまじさだ。国内のコメ価格も上昇、特に、自由米市場での新潟コシヒカリの価格は2か月強で3割以上値上がりしている。原因は今一つはっきりしないが、コメを巡る情勢は不穏だ。
08年初頭から比べると、実に2.5倍

コメの値上がりは続くのか(写真はイメージ)
国際的なコメの価格の上昇が続いている。タイ貿易取引委員会が08年5月14日に発表した代表銘柄の1トン当たりの輸出価格は1054ドルで、過去最高値を更新した。前週の976ドルから急伸。
タイは世界最大のコメ輸出国で、コメの国際指標価格は、タイ米の輸出価格なのだが、08年初頭から比べると、実に2.5倍の水準だ。ミャンマーの稲作地帯がサイクロンで被災したことなどが影響したとみられている。これが思わぬ余波を呼んでいる。
日本政府は1993年のウルグアイ・ラウンド合意で、「ミニマム・アクセス」と呼ばれる毎年76.7万トン(玄米換算)を輸入する義務を負ったが、この国際価格が高騰しているため、落札が予定よりも進んでいない状態が続いている。入札価格を引きあげると、国際的なコメ価格に影響するのではないかという懸念からだ。若林農水相は5月13日の記者会見で
「そういう(コメ高騰という)異常な状態の中で、我が国は(入札するという)輸入機会を提供した」
と、規定の輸入量に達しないことについてはやむを得ないとの見方を示した。
国内のコメ価格も、上昇傾向を見せている。
コメの市況調査会社「米穀データバンク」が自由米相場を調査したところによると、2月28日には関東で60キロあたり16700円だった新潟産コシヒカリ(玄米)が5月7日には22600円まで上昇。実に約35%の値上がりだ。秋田産のあきたこまちも、13500円だったものが16700円と、約23%値上がりしている。
国際市場での価格高騰と直接関連あるかは不明

新潟県では新キャラクター「コメパンマン」が米粉利用を呼びかける
(c)やなせたかし
もっとも、国際市場での価格高騰とは直接の関連があるかどうかは不明で、コメどころでもある新潟県の農林水産部食品・流通課では、新潟産コシヒカリについて
「政府がコメを買い上げて備蓄するなどして余り(のコメ)がなくなり、需要が引き締まっているためなのでは」
と分析。値上がりは一時的との見方を示唆した。逆に同課では、
「コメで新規市場を開拓したい」
と意気込んでいる。これまでは、コメを粉状にくだいた「米粉」は、煎餅の原料などにしか利用されてこなかった。新潟県では、さらに細かく粉状にする技術を開発、パンやラーメン、ロールケーキなど、小麦粉と比べても遜色ない利用が可能になったという。
「アンパンマン」の作者としても知られる漫画家のやなせたかしさんによるキャラクター「コメパンマン」も登場。丸い頭と目の部分がコメの形をしており、各地のPRイベントで、若年層に米粉の利用を呼びかけている。
国内で消費される小麦粉の9割が国外からの輸入。安定確保が危ぶまれている中で、同県では、国内の小麦粉消費量の10%を米粉に置き換えれば、現在39%の食糧自給率が41%にまで改善すると試算。
「米粉普及のムーブメントを新潟から起こしたい」
と意気込んでいる。
2008年07月05日
総額300万円超

給食費滞納、総額300万円超 学校給食センター
和歌山県田辺市の城山台学校給食センターが昨年9月から配ぜんしている計23の学校で、5月末現在までに給食費の滞納総額が300万円を超えていることが分かった。このうち、1度も払っていない人が46人(30世帯)あり、市教委教育総務課は「悪質であれば、法的措置も取ることを考えている」と話している。
全国各地では、親が高級車に乗っていながら給食費を払わない事例や、義務教育を理由にして支払いを拒むなど悪質なケースがあり、社会問題となっている。支払い能力があるのに滞納している保護者には、給与など財産の差し押さえといった対策を取り始めた自治体もある。
城山台学校給食センターは昨年9月から稼働。市街地の計23の小学校、中学校、幼稚園、保育所へ給食を運んでいる。対象者数は約5260人。給食費は、1食当たり保育所190円、幼稚園230円、小学校250円、中学校280円となっている。
教育総務課によると、城山台学校給食センター管内の滞納総額は5月末現在で308万7538円。収納率は97・3%。3回以上滞納しているのは168人(111世帯)。
納付方法は口座からの引き落としが9割以上。口座を持たない家庭には、納付書を交付し、金融機関の窓口で現金で支払ってもらっている。中には口座に残高がない場合や期限を過ぎてから支払われるケースもある。
市教委では本年度から各学期末をめどに催告書を送り、納付を促す。それでも滞納が続く場合は、電話や戸別訪問を行い、理由を聞き、納付してもらうよう呼び掛ける。生活が困窮して払えない場合は、公費負担の制度を利用するよう説明する。
一方で、センター以外の共同調理場や学校の調理場で給食を作っている旧町村や旧市郊外の小中学校29校では、滞納はほぼゼロという。教育総務課は「全国的に都市部で滞納が多いという傾向と同じ状態になっている。累積額が大きくならないように納付を呼び掛けていく。悪質な場合は法的措置も視野に入れ、収納率の向上を目指す」と話している。
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